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Pulldownit : VFX向けのダイナミクスにおける次のステップ

Pulldownitとは?

Pulldownitは、破砕の作成だけでなく大量のリジッドボディシミュレーションを行うことができる最新のダイナミクスソルバです。この技術を使えば、デジタルアーティストの方は、建物の倒壊やサーフェスのヒビ割れ、またはあらゆる種類の脆弱なマテリアルの破砕を高速かつ簡単にシミュレーションすることができます。

機能

ボロノイベースのプレカットツール「Shatter It!」

主要な3Dプラットフォームにおける現在のプレカットツールは、平面をクリップし、穴をモディファイアで埋めることを基本的な役割としています。これは、モデリングを目的にする場合には充分かもしれませんが、シミュレーション時に信用できる結果を獲得するために、オブジェクトを数百の破片に事前破砕するようなダイナミクスにとっては決定的に非常に物足りません。

Thinkinetic社の新しいプレカットツールShatter It! は、ダイナミクスにおけるニーズを念頭において設計されました。これは、脆性破壊にとって最適な数学的パターンであると証明されたボロノイ図をベースにしており、そのワークフローは驚くほど簡単で、ビューポートからポリゴンオブジェクトを選択し、望み通りの破片数を入力してShatter It!ボタンを押すだけで、くぼみや穴はもはや問題ではありません。この技術は、細部が美しい高解像度のモデルを瞬時に事前破砕することができます。さらに、UVマッピングにも対応しています。

Shatter It! は、Uniform、Local、Path-based、Radial、Wood、Splintersといった異なるカットスタイルを導入しました。Radialスタイルは、割れたガラスのような効果の完璧なパターンを生成し、Path-basedスタイルは、ダイナミクスの長いヒビを作成することができ、Localスタイルは、角やサーフェス上にローカライズされたダメージを作成することができます。さらに、Conform Voronoi Reshateringを使うとモデルのリシャッタリング時に強制されなくなり、あらゆるシャッターパターンを現行の破片のセットにシームレスに追加することができることに加え、新しいConform Voronoiリシャッタリングはシャッターパターンにおける直線のエッジの数を減少させるため、生成された破片のクオリティが向上します。

さらに、他製品にはないPdi Jagginessデフォーマは、破片のサーフェスを修正することができ、平坦なジオメトリを粗い面とねじれたエッジに変換し、漆喰や石やコンクリートのマテリアルを高度にリアルなルックにすることができます。

Shatter It! は、他のプラグインとは非依存的に使用することができますが、事前破砕したオブジェクトをPulldownitソルバとシミュレーションするときに最も効果が現れます。作成された破片はダイナミクスに簡単に接続でき、ボロノイスキームはほとんど凸面の破片を生成するので、Pdiはこの事実を利用して、破砕の計算を高速化します。

ビルトインリジッドボディおよび破砕ソルバ


同じセット用の破砕パラメータを微調整することによって異なる結果を実現。

Pulldownitのリジッドボディソルバは、数千のオブジェクトに接触するような大規模なシミュレーションを扱うように設計されています。大規模なシミュレーションでまず必要とされるのはスピードです。メッシュと凸面検出の両方に対して文学史上最速の方式を改善した結果、Pulldownitは最大100オブジェクトを作るシーンをリアルタイムで計算し、数千のコンタクトをたった数分でシミュレーションします。さらにPdi!には、大きなシーンの設定と管理が可能なグループツールがあります。

Pulldownitソルバは、石やガラスや漆喰といったあらゆる種類の脆いマテリアルに対してダイナミックにヒビを入れることが可能です。

設定は非常に簡単です。Shatter it! ツールを使ってオブジェクトを事前破砕するか、あらゆる形状のブロックや小片で構造物を構築してそれらを破砕オブジェクトとして選択して再生を押すだけです。この手順で行うと、テクスチャ座標の設定も簡単に行うことができます。シミュレーションが行われると、Pulldownitはヒビを作成する全てのストレスフォースを計算し、最終的にオブジェクトを破壊します。脆いオブジェクトを建物のように静止させたり、隕石のように動的にすることも可能で、破砕オブジェクトを作成したい数だけ作成することができ、互いに影響を与え合うようにすることもできます。

動的シミュレーションにおいて常に問題になるのは制御ですが、ここでは、ヒビが入り始める破砕フレームを設定することによって、ヒビの開始や伝達方法をPulldownitのパワフルなストレスツールで定義し、固さが異なるオブジェクトの領域を視覚的に選択することができます。風、渦巻きのようなフォースフィールドとの相互作用にも対応しています。

アニメーションに最適

VFX向けのダイナミクスは、手作業で行うには極度に難しいアニメーションキーへの必要なステップであることはご承知の通りです。なぜダイナミクスソルバは、シミュレーションを設定しなければならないときにいつも困難な制約を要求し、アニメーターに対して付帯的な問題を引き起こすようなやっかいな方法でシーンの修正を強制するのであろうかと、我々は幾度となく不思議に思ってきました。これに気付いた我々は、アニメーターのワークフローが二度と逆転しないように適合させることをめざしました。

Pulldownitは、ジオメトリをビューポートから「現状のまま」受け取り、たびたび問題の原因になっていた親子関係、メッシュモディファイアとピボットオフセットに特別に対処しました。Pdiは、後で簡単に処理またはエクスポートできるように、最終結果を標準的なアニメーションキーとして計算します。

動的シミュレーションの自然な予想不可能性は、満足できる結果に達するまでパラメータを後方と前方に再生するのに必要で、Pulldownitは必要なだけシミュレーションをリセットおよび再開できるだけでなく、どのフレームでも一時停止することができ、パラメータの微調整や計算を再開することもできます。風、乱気流、アトラクター、またはカスタムフィールドのようなフォースフィールドをサポートしており、pdiオブジェクトとシームレスに相互作用します。

最後に、アニメーションしたキャラクターがシーン内で身体的にあり得る方法で環境と相互作用するように、Pulldownitは、キーフレームしたオブジェクト間、あるいは変形メッシュとシミュレーションしたメッシュ間の動的なレスポンスを可能にします。


アニメーションしたキャラクターが力で円柱を破壊。

PullDownitの機能プロフェッショナル

ハードボディダイナミクス
大規模なrbdツール
キーフレームされたオブジェクト衝突
アニメーションされたメッシュの衝突
基本的な破砕
高度な破砕
フォースフィールド
マルチスレッド
Shatter it!
修正と更新

Pulldownit Pro

Pulldownit! Proは、大規模な製作プロジェクトで使用を目的としています。フリーバージョンの全ての制限を取り去り、より高速なマルチスレッドコアに重きを置いています。ネットワーク環境で使用するためにライセンスを使用することができるソフトウェアです。ライセンス契約には、サポート、修正、更新が含まれています。またオプションで、ユーザーはカスタム開発やシミュレーションサービスの恩恵を受けることができます。

Pulldownit 対応バージョン

  • 対応 Maya バージョン
    Maya 2018~2023
  • 対応 3ds Max バージョン
    3ds Max 2019~2023